AI音声認識技術による自動字幕生成機能が注目を集めているVrew。テキストベースで直感的な動画編集ができることから、YouTubeクリエイターや企業のマーケティング担当者の間で人気が高まっています。
しかし、ビジネスでの活用を検討する際に気になるのが「商用利用は可能なのか」という点です。制作した動画をクライアントワークに使いたい、マーケティング素材として活用したいという方にとって、利用規約の確認は欠かせません。
本記事では、Vrewの商用利用可否について、利用規約の原文とともにわかりやすく解説します。
Vrewとは?

Vrewは、AI音声認識技術を活用した動画編集ソフトウェアです。音声を自動で文字起こしし、テキストを編集するだけで動画のカット編集ができる機能が最大の特徴となっています。
主な特長
1. AI音声分析による自動字幕生成
音声認識機能により、動画の音声を自動で文字起こしして字幕を生成できます。長時間の動画でも短時間で字幕付きの動画を制作可能です。
2. テキストベースでの直感的編集
文書編集ソフトのような感覚で動画編集ができます。テキストを削除するだけで該当部分の動画もカットされるため、従来の動画編集ソフトより簡単に編集作業を行えます。
3. 豊富なAI音声とストック素材
約200種類以上のAI音声(5か国語対応)、10万個の画像、数千の動画素材、200個のBGM、1000個の効果音、100個のフォントを提供しています。
最新の機能拡張
テキストから動画作成機能
AIが台本から画像、音声まで自動で動画を作成する機能が追加されました。
PDFから動画作成機能
PDFの内容を認識し、字幕とナレーション付きの動画を自動生成できます。
100か国語以上の翻訳機能
基本字幕と翻訳字幕を同時に表示することも可能です。
日本での利用について
Vrewはデスクトップアプリケーション(Mac、Windows対応)として提供されており、日本からも利用できます。WebブラウザやiOSアプリでも一部機能を利用可能です。
Vrewの利用プラン

2025年7月現在、無料プランと有料プランが提供されています。
Free(無料プラン)
・料金:$0
・音声分析:120分
・AI音声:1万文字
・翻訳:3万文字
・AI画像:100クレジット
・Vrewのウォーターマーク付き
Light
・料金:¥1,290 / 月(年間払い¥15,480)
・音声分析:1200分
・AI音声:10万文字
・翻訳:30万文字
・AI画像:1000クレジット
・クラウドバックアップ:10GB
Standard
・料金:¥2,190 / 月(年間払い¥26,280)
・音声分析:6000分
・AI音声:50万文字
・翻訳:150万文字
・AI画像:5000クレジット
・クラウドバックアップ:50GB
Business(エンタープライズ向け)
・料金:¥4,490 / 月(年間払い¥53,880)
・音声分析:7200分
・AI音声:60万文字
・翻訳:180万文字
・AI画像:6000クレジット
・クラウドバックアップ:60GB
※法人/企業/機関/団体の場合、組織規模と関係なくビジネスプランを使用する必要があります。
出典:Vrew公式サイト(https://vrew-help.notion.site/4a9cac00bb624308a2239c523d8c3d2b)
商用利用はできるのか?【結論:制限なしで可】
ユーザー生成コンテンツとライセンス
Vrewの利用規約第12条「利用者の権利」では、ユーザーが生成したコンテンツについて以下のように明確に規定されています。

利用者は、本サービスで提供される人工知能機能によって生成された画像ファイルやオーディオファイルコンテンツに関する所有権を有し、商業的または非商業的に制限なく利用することができます。
つまり、無料プランも含めてすべてのプランで、Vrewで生成されたコンテンツの商用利用が可能です。VoyagerXは生成された画像や音声ファイルに対する所有権をユーザーに付与し、商用利用を制限していません。ただし、無料プランには、Vrewのウォーターマークが付くのでご注意ください。
※生成AIで出力したコンテンツを商用利用する場合は、利用規約の解釈や著作権リスクの評価について、社内の法務担当者や専門家にご相談することを強く推奨します。特に大規模な商用展開や重要なビジネス用途での利用前には、必ず専門的な法的助言を求めることが重要です。
アップロードコンテンツの権利関係
利用規約第12条では、ユーザーがアップロードしたコンテンツについても以下のように定められています。

アップロードコンテンツに対して利用者が保有する権利はサービス利用後にも利用者が保有します。当社がその権利を取得することは一切ありません。
これにより、ユーザーがVrewにアップロードした動画や音声ファイルの権利は、サービス利用後もユーザーが保持し続けることが保証されています。
AI音声とストック素材の商用利用
公式サイトでは、提供されるストック素材について以下のように明記されています。

約200種類のAI音声、10万個の画像、数千の動画素材、200個のBGM、1000個の効果音、100個のフォントなど、すべてのストック素材が商用利用可能です。
禁止事項と利用制限
基本的な禁止事項
第7条 会員の義務と違反時の制裁
Vrewの利用規約第7条および第11条には、以下のような禁止事項が明記されています。

1. 他人または虚偽の個人情報を使って会員として登録する行為
2. 他人の情報を盗用してサービスを利用したり、他人に会員情報を委託する行為
3. 他の会員のサービス利用を妨害するなど電子取引の秩序を乱す行為
4. その他、本利用規約の義務または法令に反する行為
第11条 利用者の義務

1. 著作権及び知的財産権関連法令及びその他の全ての当法律を遵守する方式のみでサービスを使用すること
2. 本サービス(Vrew)自体の一部、または全体を有料で販売することの禁止
3. 著作権法により保護されるコンテンツまたはその他の著作物を保護するための技術的措置を回避する装置、ソフトウェアまたはサービスと一緒に本サービスを使用することの禁止
技術的制限事項・第三者の権利侵害の禁止

利用規約第11条第4項では、以下のような技術侵害行為が禁止されています。
利用者は、本サービスを改作したり、リバースエンジニアリング、逆コンパイラ、逆アセンブル、ソフトウェア逆設計、悪性コード添加、任意修正、設置ファイル及び全てのファイルを変形したりすることを含めた全ての形である再配布などの技術侵害行為、マクロプログラムの自動化された方法又は、その他の方法を通じたアビューズをすることができません。
利用規約第11条第5項では、以下のような行為が禁止されています。
利用者は、他の利用者の情報(肖像、音声を含む)を無断で収集したり、利用したりする行為、その他の法令に違反されたり、当社に有形無形の損害を及ぼす行為をすることができません。
これらの禁止事項に違反した場合、アカウント停止や利用契約の解約といった制裁措置が取られる可能性があります。商用利用する際は、これらの制限事項を遵守した適切な利用を心がけることが重要です。
商用利用の注意点
責任の所在
利用規約第12条第4項および第5項では、ユーザーの責任について以下のように定められています。

利用者は、利用者がアップロードしたコンテンツで発生した損害賠償・異議申立て・損失・損傷から当社を免責します。
利用者は、これらのファイルの利用によって生じる損害賠償、異議申し立て、損失、または損害などの紛争から当社を免責するものとします。
つまり、ユーザーは自身が生成または利用したコンテンツについて、法的責任を負う必要があります。
著作権と類似性の確認
AI生成コンテンツや提供されるストック素材を使用する際は、既存の著作物に類似していないかを確認し、商用利用する際には十分な注意を払うことが重要です。
データの取り扱いと個人情報保護
個人情報の処理と委託
Vrewの個人情報処理方針では、サービス向上のために海外企業への委託処理が行われることが明記されています。
主な委託先:
・Google LLC(音声分析、字幕翻訳、音声合成)
・Amazon Web Services, Inc.(データベース管理、音声分析)
・OpenAI(テキスト生成・要約)
・Stability AI(画像生成)
音声データの保管期間
音声分析サービスについては以下のように定められています。

当社は、当情報を利用者が申請した音声分析及び字幕ファイルの生成目的のみに処理し、音声分析及び字幕ファイルの生成完了の後、24時間内に削除します。
クラウドデータの管理
クラウドサービスのプロジェクトファイルについては、以下のように規定されています。

利用者が購読キャンセルや返金によって現在のプランで使用できる容量を超えてデータを保存している場合、最大120日間データを保管し、その後超過した容量分を直ちに削除します。
Vrewでは音声データの24時間以内削除やプロジェクトファイルの適切な管理など、個人情報保護に配慮した運用が行われています。ただし、海外企業への委託処理があることを理解した上で利用しましょう。
準拠法と裁判管轄
利用規約第15条では、紛争解決について以下のように定められています。

本利用規約は韓国語をオリジナルとして作成され、当社と利用者の間に発生したサービスの利用に関した紛争は、大韓民国の法律により規律されます。
本利用規約及びサービスの使用権などに関連して発生する全ての法的な紛争については、民事訴訟法に従って管轄を決定します。
利用規約に関する紛争は、韓国の法律に基づき、韓国の裁判所で解決されることが定められています。
まとめ
Vrewは音声認識技術とAI機能を活用した革新的な動画編集プラットフォームとして、幅広い用途に活用できます。テキストベースでの直感的な編集、豊富なAI音声とストック素材、PDFから動画作成機能など、継続的に新機能が追加され、ますます使いやすくなっています。
商用利用については、無料プランも含めて制限なく利用が可能です。生成されたコンテンツに対する所有権をユーザーに付与し、商用利用を制限していません。また、提供されるストック素材(AI音声、画像、動画、BGM、効果音、フォント)もすべて商用利用可能です。
ただし、著作権に関するリスクの確認や、利用規約で定められた禁止事項の遵守が前提となります。また、韓国法に基づく利用規約であることや、海外企業への委託処理が行われることを理解した上での利用が重要です。
2025年7月時点でPDFから動画作成機能やAI画像生成機能など、Vrewは継続的に進化を続けています。ビジネスシーンでの活用を検討する際は、最新の機能と利用規約を確認した上で、効果的に活用しましょう。
本記事は2025年7月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
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