AIによる動画生成は、個人クリエイターから企業マーケターまで幅広く活用されています。中でも「PixVerse」は、手軽に高品質な短尺動画を生成できるプラットフォームとして注目を集めています。
しかし、気になるのは商用利用が可能かどうか。「SNSで収益化したい」「広告動画に使いたい」という方にとって、利用規約の確認は非常に重要です。
本記事では、PixVerseの商用利用可否について、利用規約の原文とともにわかりやすく解説します。
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PixVerseとは?

PixVerseは、テキストや画像をアップロードするだけで高品質な短尺AI動画を生成できるプラットフォームです。公式サイトによると、世界中のクリエイターやマーケターが利用する「世界屈指のAI動画ジェネレーター」を謳っており、操作の手軽さと出力クオリティの高さを両立しています。
主な特長
1. テキストプロンプト&画像アップロード両対応
任意のテキスト(英語/多言語対応)や、手持ちの写真・イラストを入力するだけで、その内容に沿った動きやエフェクトをAIが自動的に生成します。特に「セルフィー」「ポートレート」「グループ写真」をアップすると、それぞれの被写体に合った表情や動きが付与されるため、SNS向けに最適化されたコンテンツ制作が可能です。
2. 直感的なUI/UX
初めてAI動画生成に触れるユーザーでも迷うことなく操作できるシンプルなインターフェースを採用。段階的に「テキスト入力 → スタイル選択 → プレビュー確認 → ダウンロード」という流れで完結します。バージョンアップに伴いモバイルブラウザ/デスクトップともに最適化されており、場所やデバイスを問わずコンテンツ制作が行えます。
3. 豊富なプリセット・テンプレート
SNSで”バズる”ことを意識した人気テンプレートを用意。これらのプリセットは「口元だけ動かす」「背景に炎を吹かせる」「筋肉を強調する」といった独自のエフェクトを1クリックで適用可能です。
4. 高速レンダリング&短尺特化
現在の生成モデルでは、1件あたり数秒〜1分程度で「最大8秒」の短尺動画を制作。SNSストーリーズやリール、TikTokのショートクリップなど、短尺コンテンツとしてすぐに投稿できる形式に最適化されています。
最新機能・アップデート情報(v5モデル)
2025年8月にリリースされた「v5」は、これまでのバージョンを大幅に上回る性能向上が実現されています。
1. スムーズなモーションパフォーマンス
自然な動きと生き生きとしたリズムを実現
2. 超高解像度エンジン
詳細なテクスチャと鮮明さでよりシャープなビジュアルを提供
3. 一貫したビジュアル
安定した色と照明でシームレスな体験を実現
日本での利用について
PixVerseは、GoogleアカウントやDiscord、メールアドレスから登録でき、日本からも利用できます。
PixVerseの料金プラン

PixVerseでは、利用目的や必要な機能に応じて選択できる複数の料金プランを提供しています。2025年7月現在、以下のプランが用意されており、年次契約では20%の割引が適用されます。
無料プラン
ベーシック:$0/月
・初期クレジット:90
・デイリークレジット:60(毎日更新)
・テンプレート:1日2回無料トライアル(毎日リセット)
・基本的な動画生成機能
有料プラン
スタンダード:$10/月
・メンバーシップクレジット月次更新:1,200
・ウォーターマーク無し
・HD解像度にアクセス(最大720P)
・クレジットパック購入ごとに10%追加獲得
・3件の同時生成
・高速生成
プロ:$30/月
・メンバーシップクレジット月次更新:6,000
・ウォーターマーク無し
・テンプレート無制限利用
・HD解像度にアクセス(最大1080P)
・クレジットパック購入ごとに30%追加獲得
・5件の同時生成
・高速生成
・バッチ作成
・オフピークモード:クレジット30%節約
プレミアム:$60/月
・メンバーシップクレジット月次更新:15,000
・ウォーターマーク無し
・テンプレート無制限利用
・HD解像度にアクセス(最大1080P)
・クレジットパック購入ごとに50%追加獲得
・8件の同時生成
・高速生成
・バッチ作成
・オフピークモード:クレジット50%節約
エンタープライズ:$100/月〜
企業やチーム向けの特別プランで、以下の特典があります。
・完全なAPIアクセスとドキュメント
・使用量に基づく価格割引
・カスタム効果設定
・高い同時実行制限
・使用状況分析とモニタリング
商用利用における料金プランの重要性
PixVerseで商用利用を行う場合、有料プランへの加入が推奨されます。特に以下の点で有料プランのメリットがあります。
・ウォーターマーク除去:スタンダードプラン以上では、生成された動画からウォーターマークが除去されるため、プロフェッショナルな用途に適しています。
・高解像度出力:プロプラン以上では1080Pの高解像度での出力が可能で、広告や企業向けコンテンツ制作に最適です。
・同時生成数の増加:ビジネス用途では効率性が重要です。上位プランほど同時に複数の動画を生成できるため、大量のコンテンツ制作に対応できます。
・クレジット効率の向上:上位プランではオフピークモードでクレジットを節約でき、コストパフォーマンスが向上します。
PixVerseのライセンスについて
PixVerseで生成した作品を使用する際には、ライセンスの観点から重要な規定があります。

日本語訳:PixVerseを使用する際に、ユーザーが提供したテキスト、音声、その他のコンテンツや情報(総称して「インプット」)に対する知的財産権は、適用法の許す範囲内で、ユーザーまたはこれらの知的財産権の正当な所有者に帰属します。
当社は生成されたコンテンツ(アウトプット)の所有権を主張しませんが、インプットやアウトプット自体に当社が知的財産権やその他の法的利益を有するコンテンツが含まれている場合、それらの権利は当社に残ります。
つまり、基本的にはPixVerseを使って生成した作品(Output)の権利はユーザーに帰属します。ただし、インプットやアウトプットにPixVerseが既に知的財産権を有するコンテンツが含まれている場合、その部分の権利はPixVerseに残ることになります。
利用制限事項
PixVerseの利用規約では、以下のような制限事項が明記されています。

日本語訳:
スパイダー、ロボット、ディープリンク、ページスクレイプを含む、いかなる形態のデバイス、プログラム、またはアルゴリズムを使用して、本ウェブサイトまたはそのコンテンツの一部にアクセス、取得、複製、監視することはできません。
この規定は、自動化されたツールやプログラムを使ってPixVerseのサービスを不正に利用することを禁止しています。通常のWebブラウザでの利用には影響しませんが、大量のデータ取得や自動化された操作は制限されます。
商用利用はできるのか?【結論:条件付き可】
入力(Input)と生成物(Output)の権利帰属
PixVerseの利用規約では、入力素材と生成されたコンテンツの権利関係について明確に定めています。

日本語訳:
あなたと当社の間では、適用法の許す範囲内で、あなたが提供した入力の知的財産権は、あなたまたはこれらの知的財産権の正当な所有者に帰属します。当社は生成されたコンテンツの所有権を主張しません。ただし、疑義を避けるため、入力や生成物自体に会社が知的財産権やその他の法的利益を有するコンテンツが含まれている場合、それらの入力や生成物のそれぞれの権利は当社に残り、生成物に含まれることによってその所有権が変更されることはありません。
この権利帰属の規定により、ユーザーは生成された動画コンテンツを個人利用だけでなく商用目的でも活用することが可能です。SNSでの収益化、広告動画の制作、企業のマーケティングコンテンツ、YouTube動画の素材など、幅広いビジネス用途で利用できます。
※ただし、生成AIで出力したコンテンツを商用利用する場合は、利用規約の解釈や著作権リスクの評価について、社内の法務担当者や専門家にご相談することを強く推奨します。特に大規模な商用展開や重要なビジネス用途での利用前には、必ず専門的な法的助言を求めることが重要です。
プラットフォームAPI利用時の制限
ただし、API経由でPixVerseを利用する場合は、より詳細な制限があります。

日本語訳:
プラットフォームの書面による許可なしに、API呼び出しサービスを直接販売したり、法的な許可なしに広告用の動画を生成するためにAPIを使用するなど、商業的な営利活動にAPIを使用することは禁止されています。
この規定は、API機能を第三者に転売することや、無許可での広告利用を禁止しており、一般的なWebサイト利用とは区別して管理されています。
商用利用時の注意点
商用利用時に特に注意すべき規定があります。
知的財産権に関する重要な規定

日本語訳:
ユーザーがAI生成コンテンツを商業目的で使用することに制限はありません。ただし、ユーザーは、特にユーザーやその下流の顧客が無許可のテキストや知的財産などを含むコンテンツを入力する場合、そのようなコンテンツが知的財産権侵害のリスクを完全に回避できないことを認識し、理解する必要があります。外部での商業利用の前に慎重に評価してください。
第三者の権利を侵害しない

他人の顔写真や音声を無断使用すると、肖像権・著作権の侵害になる可能性があります。入力素材は必ず適法に取得したものを使用してください。
禁止コンテンツの制限
PixVerseでは以下のようなコンテンツの生成が禁止されています。
出展:Terms of Service(https://docs.pixverse.ai/Terms-of-Service-5a019460172240b09bc101b7a12fafea)
禁止事項の一例:
・ハラスメントや脅迫的なコンテンツ
・ヘイトスピーチや差別的な表現
・暴力的極端主義の促進
・知的財産権を侵害するコンテンツ
・政治キャンペーンや選挙に影響を与える目的での使用
・詐欺やなりすまし目的での使用
競合サービスの開発には使用不可

PixVerseの規約では、「PixVerseと競合する製品やサービスの開発・提供目的」での利用は明確に禁止されています。
データ利用許諾について

日本語訳:
あなたがこのソフトウェアおよび関連サービスを通じて入力、生成、公開、または配信するすべてまたは一部の情報コンテンツについて、あなたは当社および/またはその関連会社に対し、モデルとサービスの最適化のために提供された情報コンテンツを使用することを許可する、無償、世界的、永続的なライセンスを付与することに理解し、同意するものとします。
この規定により、PixVerseは生成されたコンテンツをサービス改善のために利用する権利を保有します。
まとめ
PixVerseは、基本的に商用利用が可能なAI動画生成プラットフォームです。生成されたコンテンツをYouTubeでの収益化や広告制作などの幅広いビジネス用途に活用できます。
短尺動画を高速で生成できる技術力と、豊富なプリセットテンプレートは、SNSマーケティングや広告制作において特に威力を発揮するでしょう。v4.5モデルの導入により、動画品質やアニメーションの滑らかさも大幅に向上しています。
ただし、他者の権利侵害、競合サービスの開発目的での使用、禁止コンテンツの生成は明確に禁止されています。また、API経由での利用には別途制限があるため、大規模な商用展開を検討している場合は、事前にプラットフォームへの相談をおすすめします。
商用利用を検討する際は、利用規約をしっかり確認し、入力素材の適法性を十分に検証した上で活用することが重要です。
PixVerseと他のツールを徹底比較
今回解説したPixVerseを含め、主要な動画生成AIツールを、料金や機能、商用利用の条件で横断的に比較したまとめ記事もご用意しています。他の選択肢も検討したい方は、ぜひこちらもご覧ください。
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【2025年最新】動画生成AIの商用利用おすすめ7選|料金・著作権を制作会社が徹底比較
本記事は2025年7月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
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