オーストラリア・シドニー発のAIアートプラットフォーム「Leonardo.AI」が、クリエイティブ業界で大きな注目を集めています。2023年のリリースから短期間で7万人以上が利用し、7億枚以上の作品が生み出されたという実績を誇るこのプラットフォーム。テキストから高品質な画像・動画を生成できる多機能性で、多くのクリエイターや企業が関心を寄せています。
しかし、ビジネスでの活用を検討する際に最も重要なのが「商用利用は可能なのか」という点です。本記事では、Leonardo.AIの商用利用可否について、利用規約の原文を引用しながら詳しく解説します。
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Leonardo.AIとは?

Leonardo.AIは、オーストラリア・シドニーに拠点を置くLeonardo Interactive Pty Ltd T/A Leonardo.Aiが開発・運営するAIアートプラットフォームです。テキストから高品質な画像・動画を生成できるクラウドベースのプラットフォームとして、2023年にリリースされました。
主な特長・機能
1. 高品質な画像生成
・Phoenixモデル:初の基盤モデルで、非常に高いプロンプト遵守性と忠実度のある生成能力
・Flow State:単一プロンプトによって無限スクロールのように画像を生成し、インスピレーション探索に最適
・Elements:スタイルの一貫性を保ちながら画像生成を行える機能
2. 補助ツール群
・Prompt Enhance:簡単な文章から精緻なプロンプトを自動生成
・リアルタイムキャンバス:ドローイングなどと組み合わせたインタラクティブな画像生成体験
・Transparent PNG、アップスケーラー:背景透過画像の生成や解像度強化
3. 編集・加工機能
・Canvas Editor:画像の消去・拡張・加工を統合的に操作可能
・Magic Eraser:不要オブジェクトの自然な除去
4. 動画・アニメーション対応
・Motion:静止画を短い動画に変換
・Veo 3:Googleの高品質動画生成モデルによる音声付き動画生成
5. API提供
開発者向けAPI:画像・動画生成ツールとして外部サービスへの統合が可能
最新アップデート
2025年8月現在、以下の最新機能が提供されています。
・Lucid Realismモデル:映像用途に特化した高度なリアリズムを実現
・Lucid Origin:2025年8月5日付で発表された新世代の基盤モデル。従来のモデルを大幅に上回る生成品質と表現力を実現し、より精密で創造性に富んだ画像・動画生成が可能
日本での利用について
Leonardo.AIはGoogleアカウントやメールアドレスから登録できます。また、iOSやAndroidアプリからも利用が可能です。
Leonardo.AIの料金プラン

Leonardo.AIでは、無料プランから本格的なビジネス利用まで対応する5つのプランが提供されています。
Free Plan
料金:$0/月
対象:AIアートを探求したいカジュアルクリエイター向け
主な機能:
・毎日150 高速生成トークン
・すべての画像が公開
・プリセットで簡単画像生成
・コミュニティAIモデル利用
・1つのパーソナルコレクション
Apprentice Plan
料金:$12/月(税別)
対象:定期的に創作する趣味・愛好家向け
主な機能:
・請求日に8,500 高速生成トークン付与
・プライベート作成(閲覧制限可能)
・25,500トークンバンク
・10個のパーソナルAIモデルの訓練可能
・高品質生成・アップスケーリング機能
・無制限コレクション
・2つの生成を同時実行可能
Artisan Unlimited Plan
料金:$30/月(税別)
対象:セミプロフェッショナル・活発なクリエイター向け
主な機能:
・請求日に25,000 高速生成トークン付与
・プライベート作成(閲覧制限可能)
・リラックスペースでの無制限画像生成
(無制限生成にはFlow State、GPT-1、Flux Kontextは含まれません)
・75,000トークンバンク
・20個のパーソナルAIモデルの訓練可能
・無制限コレクション
・3つの生成を同時実行可能
・最大10個の生成をキューイング可能
Maestro Unlimited Plan
料金:$60/月(税別)
対象:プロフェッショナルクリエイター・小企業・コンテンツ制作者向け
主な機能:
・請求日に60,000 高速生成トークン付与
・プライベート作成(閲覧制限可能)
・リラックスペースでの無制限画像・動画生成
(無制限の生成にはFlow State、GPT-1、Flux Kontext、Veo 3は含まれません)
・180,000トークンバンク
・50個のパーソナルAIモデルの訓練可能
・無制限Ultra生成
・無制限コレクション
・6つの生成を同時実行可能
・最大20個の生成をキューイング可能
Leonardo for Teams Plan
一元化された請求・管理
料金:要問い合わせ
対象:デザインチーム・スタジオ・代理店・企業向け
主な機能:
・プライベート作成(閲覧制限可能)
・共有高速生成トークンプール
・全メンバーの無制限生成
(無限生成にはFlow State、GPT-1、Flux Kontext、およびVeo 3は含まれません)
・共有トークンバンク
・優先カスタマーサポート
・エンタープライズグレードのセキュリティ・IP保護
・チームコレクション・共有ワークスペース
・チームワークフローの最適化
商用利用はできるのか?【結論:有料プランで可】
Leonardo.AIの利用規約における権利関係
Leonardo.AIの利用規約では、生成されたコンテンツの権利関係について明確に規定されています。
有料プランでの知的財産権の帰属

日本語訳:
あなたが有料サブスクリプション(有料購読者)のいずれかに加入している場合、当事者間において、本規約に従うことを条件として、あなたまたはあなたの認可ユーザーがプラットフォームを使用中に作成したコンテンツのすべての知的財産権の所有権は、作成時にあなたに帰属し、そのような知的財産権の所有権が自動的にあなたに帰属しない場合、当社はここにそのようなすべての知的財産権をあなたに譲渡し、そのような権利におけるあなたの所有権を確保するために必要な他のすべてのことを行うことに同意します。
つまり、有料プランに加入すれば、生成したコンテンツの著作権や商標権などの知的財産権は全てユーザーに帰属し、商用利用できます。
※ただし、生成AIで出力したコンテンツを商用利用する場合は、利用規約の解釈や著作権リスクの評価について、社内の法務担当者や専門家にご相談することを強く推奨します。特に大規模な商用展開や重要なビジネス用途での利用前には、必ず専門的な法的助言を求めることが重要です。
無料プランでの制限
一方、無料プランでは以下の制限があります。

日本語訳:
あなたが無料サブスクリプション(無料購読者)を利用している場合、当事者間において、あなたまたはあなたの認可ユーザーがプラットフォームを使用中に作成したアウトプットのすべての知的財産権の所有権は、作成時に当社に帰属します。
無料プランでは生成したコンテンツの権利はLeonardo.AI側に帰属するため、商用利用はできません。
プライベートコンテンツとパブリックコンテンツの取り扱い
利用規約では、コンテンツの公開設定によって使用許諾が異なることが明記されています。

日本語訳:
あなたは、当社に対し、本規約に基づく当社の義務の履行または権利の行使を唯一の目的として、あらゆるプライベートコンテンツを利用する非独占的、取消不能、ロイヤリティフリー、全世界的、サブライセンス不可(2001年会社法(Cth)で定義される関連法人への提供を除く)、かつ譲渡不可の権利およびライセンスを付与します。当社は、お客様の明示的な書面による同意なしに、AIモデルの訓練、新サービスの開発、その他の商業目的を含むいかなる目的においても、あなたの入力データを使用、保持、分析、または処理することはありません。
プライベート設定では、Leonardo.AIはあなたのコンテンツをAI学習や商用目的に使用することは一切ありません。

あなたは、当社に対し、非独占的、取消不能、永続的、ロイヤリティフリー、全世界的かつ譲渡可能な権利およびライセンスを付与します。これにより当社は、サービスの提供、維持、促進、改善(AIモデルのトレーニング、新サービスの開発を含む)またはいかなる商業的目的のため、あらゆる公開コンテンツを使用、複製、修正、コピー、処理、改変、公開、送信、派生作品の作成、公衆への表示および配布を行うことができます。
パブリック設定では、Leonardo.AIがあなたのコンテンツをAI学習や商用目的に自由に使用できるため、ビジネス利用時はプライベート設定の選択が必須です。
商用利用の条件
Leonardo.AIで商用利用を行うための条件は以下の通りです。
・有料プラン加入が必須:月額$12以上の有料プランに加入することで、生成されたコンテンツの知的財産権があなたに帰属
・利用規約の遵守:プラットフォーム利用時には利用規約を厳格に遵守する必要
・適切な入力の使用:他者の著作権を侵害するような入力の使用は禁止
禁止されている用途
利用規約では、以下の用途での使用が明確に禁止されています。

・実在する人物の偽装表現や誤解を招く中傷的な描写
・性的虐待、性的暴力、露骨なポルノグラフィー、非合意的行為の描写
・児童の裸体、児童ポルノ、児童搾取に関する描写
・非合意の行為(性的またはその他)の描写
・動物への残虐行為や危害の描写
・露骨な流血や極端な暴力の描写
・人種、民族、宗教、性別、性的指向等に基づく憎悪、暴力、差別の促進
・個人やグループの安全、セキュリティ、福祉を意図的に危険にさらす、または脅迫するコンテンツ
これらの禁止事項に違反すると、アカウント停止や法的責任を問われる可能性があります。
データの取り扱いと個人情報保護
収集される個人情報
Leonardo.AIのプライバシーポリシーでは、以下の個人情報の収集が明記されています。

日本語訳:
・身元情報:氏名、年齢、職業、性別等
・連絡先情報:電話番号、住所、メールアドレス
・財務情報:銀行口座情報および支払いカード情報(当社の第三者支払い処理業者を通じて収集され、当該情報は当該業者が保管し、当社はアクセスできません)。
・取引情報:当社からあなたへ、またはあなたから当社への支払い詳細、およびあなたが購入したサービス詳細
・技術的および利用用データ:IPアドレス、ログインデータ、ブラウザセッション、位置情報データ、ページビュー統計、デバイス・ネットワーク情報等
・プロファイルデータ:Leonardo AIのユーザー名・パスワード、プロフィール画像、投稿・共有コンテンツ、サポートリクエスト等
個人情報の利用目的

日本語訳:
当社が個人情報を収集、保持、使用、開示する予定の目的の説明を以下に示します。
・プラットフォームへのアクセス・利用の提供(ログイン情報を含む)
・ビジネスに関する連絡・コミュニケーション(サポート対応・問い合わせ対応を含む)
・内部記録保持、管理、請求目的
・分析、市場調査、ビジネス開発(事業・アプリケーション・ソーシャルメディアプラットフォームの運営・改善を含む)
・広告・マーケティング(イベント・体験の宣伝情報や関心のある情報の送信を含む)
・プロモーション、コンペティションの実施・追加特典の提供
これらの目的の範囲内で個人情報が利用され、事業に必要な場合や法律で許可された場合を除き、第三者への開示は行われません。
準拠法と裁判管轄
利用規約では、準拠法について以下のように定められています。

日本語訳:
準拠法:本規約はニューサウスウェールズ州の法律に準拠し、本規約に関する事項は、ニューサウスウェールズ州の裁判所および当該裁判所からの上訴を審理する権限を有する裁判所によって専属的に決定されます。
Leonardo.AIの利用規約はオーストラリア・ニューサウスウェールズ州法に基づいて解釈されることが明記されています。
著作権侵害対応(DMCA対応)
Leonardo.AIは、DMCA(デジタル・ミレニアム著作権法)に基づく著作権侵害対応ポリシーを設けています。
著作権者の権利保護

日本語訳:
著作権者またはその代理人が、Leonardo.AI上のコンテンツが著作権を侵害していると判断した場合、以下の情報を含む通知を指定代理人に提出できます。
1. 著作権を侵害されたと主張される排他的権利の所有者を代理して行動する権限を有する者の物理的または電子的な署名
2. 著作権侵害を主張する著作物の特定
3. 著作権侵害を主張する素材、または著作権侵害行為の対象となり、削除またはアクセスを無効化する対象となる素材の特定
4. Leonardo.AIが連絡できる十分な情報(住所、電話番号、メールアドレス等)
5. 当該素材の使用が、著作権者、その代理人、または法律によって許可されていないと、善意の信念に基づいて主張する声明
6. 通知に記載された情報が正確であり、虚偽の陳述の場合には罰則の対象となることを明記した声明
著作権侵害を発見した場合は、上記連絡先に適切な手続きで申告することで、迅速な対応を受けられます。
反復侵害者への対応

著作権の繰り返し侵害を行うユーザーに対し、適切な状況下でユーザーアカウントを終了する権利を有します。また、著作権侵害が単一の事例であっても、ユーザーアカウントを終了する権利を留保します。
著作権侵害を繰り返すユーザーはアカウント停止となり、一度の侵害でも停止される可能性があるため、十分な注意が必要です。
商用利用時の注意点
著作権への配慮
Leonardo.AIを商用利用する際は、入力として使用するテキストや画像について、適切な権利処理を行う必要があります。他者の著作権を侵害するようなコンテンツを入力として使用することは利用規約で明確に禁止されています。
プロンプトや参考画像に他人の作品や著作物を使用する場合は、事前に利用許可を得るか、著作権フリーの素材のみを使用しましょう。
生成AIコンテンツの性質
利用規約では以下の免責事項が記載されています。

日本語訳:
当社のプラットフォームは、生成AIと大規模言語モデル技術を活用し、テキスト、画像、音声、動画などの出力形式を含む、現実的で説得力のあるコンテンツを生成する可能性があります(以下、生成コンテンツと総称します)。あなたは、生成コンテンツにディープフェイク、誤情報、偏見、またはその他の誤解を招く可能性のある不正確な情報が含まれる可能性があることを承認し、同意します。あなたは、生成コンテンツをいかなる目的で利用または依存する前に、その正確性、信頼性、および合法性を評価し確認する責任を負います。
生成されたコンテンツの内容について、事実確認や法的リスクの評価は全てユーザー自身の責任となります。
責任の所在
生成された画像・動画を商用利用した結果生じた問題については、基本的にユーザーの責任となります。利用規約の「12. Liability」では、Leonardo.AIの責任制限が詳細に規定されています。
Leonardo.AIは生成コンテンツに関する一切の責任を負わないため、商用利用時のトラブルは全てユーザーが対処する必要があります。
まとめ
Leonardo.AIは有料プランに加入することで商用利用が可能です。有料プランでは生成されたコンテンツの知的財産権がユーザーに帰属し、ビジネス用途での画像・動画制作に活用できます。
ただし、入力コンテンツの権利処理はユーザーの責任であり、著作権侵害や利用規約違反による問題についてもユーザーが責任を負います。
Leonardo.AIは、高品質な画像・動画生成機能と明確な商用利用規定により、ビジネスでのクリエイティブ制作に適したプラットフォームとして評価されています。ビジネスでの動画・画像制作を検討している方は、最新の機能と利用規約を確認した上で、効果的に活用してみてはいかがでしょうか。
本記事は2025年9月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
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