【2025年9月】CoeFontは商用利用できるのか?利用規約をもとに徹底解説

AI音声合成技術は、今やコンテンツクリエイターから企業のマーケティング担当者まで幅広く活用されています。中でも「CoeFont」は、10,000以上のAIボイスを誇る日本発のAI音声プラットフォームとして注目を集めています。

しかし、ビジネスでの利用を検討する際に最も重要なのが、商用利用の可否です。「YouTubeやTikTokで収益化したい」「企業のプロモーション動画に音声を使いたい」という方にとって、利用規約の正確な理解は欠かせません。

本記事では、CoeFontの商用利用可否について、利用規約の原文とともにわかりやすく解説します。

もし、この記事を読み進める中で「AIを自社の宣伝・広告課題の解決に活用したい」「社内向けにAI活用の勉強会を開催したい」と感じられたなら、私たちがお力になれるかもしれません。まずはお気軽に、記事の末尾かお問い合わせからご相談ください。

CoeFontとは?

CoeFontのサイト
出典:CoeFont公式サイト(https://coefont.cloud/

CoeFontは、CoeFont株式会社が提供する日本発のAI音声プラットフォームです。2020年に東京工業大学発スタートアップとして設立され、現在は利用者300万以上、AIボイス10,000以上、法人導入1,000社以上という規模にまで成長しています。

主な特長

1. 圧倒的なボイスの数
10,000以上のAIボイスをライブラリ化し、用途やトーンに応じて選択可能です。

2. 自然さとリアルタイム性
遅延を抑えたリアルタイム処理により、配信や会議での使用に適しています。

3. 多言語対応
英語・日本語・中国語・スペイン語・フランス語に対応(拡張中)。

4. アクセシビリティ志向
「Voice for All」等の社会実装を継続し、音声技術の普及に努めています。

主な機能

1. Text-to-Speech(TTS)
テキストを自然な音声に変換する機能。ブラウザ上で簡単に音声生成が可能です。

2. Voice Changer
話した声をリアルタイムで別の声に変換。配信・会議・ゲーム実況向けの機能です。

3. CoeFont通訳(Interpreter)
会議向けのリアルタイムAI通訳機能。議事の自動サマリや共有用トランスクリプト生成にも対応しています。

4. Voice Hub & カスタムボイス
50文の読み上げで自分専用のAIボイスを作成・公開できる機能です。

5. API(Plusプラン以上)
REST APIによる音声生成の自動化が可能です。

最新アップデート

2025年8月5日には、最新音声モデル「CoeFont v3 Fuji」がリリースされました。この新しいモデルでは、喜怒哀楽の感情表現と自然な発話リズムが大幅に強化され、20種以上の対応ボイスが同時に公開されています。

無料ユーザーでも3回まで新モデルを試用可能で、Standardプランでは約8,000文字/月、Plusプランでは最大100万文字/月まで利用できます。

この最新アップデートにより、より自然で表現豊かな音声合成が実現され、コンテンツ制作やビジネス用途での活用範囲がさらに広がっています。

CoeFontの料金プラン

CoeFontでは、利用目的と規模に応じて4つのプランが用意されています。

CoeFontの料金プラン
出典:CoeFont公式サイト(https://coefont.cloud/selectPlan

Freeプラン(無料)
・10,000種類以上のAI音声での音声生成(最初の800文字まで)
・ボイスチェンジャー機能
・オリジナルAI音声の無料作成 プロジェクトの作成(1つ)
・毎月30分までのCoeFont通訳の利用
・「Voiced by coefont.cloud」のクレジット表記が必要
・個人・非商用利用

Standardプラン(月額3,300円)
・Freeプランのすべての機能
・月間約8万文字の音声生成が可能
・無制限のプロジェクト作成
・クレジット表記なしでの利用
・商用利用可能

Plusプラン(月額55,000円)
企業での本格的な利用を想定したプランです。
・Standardプランのすべての機能
・月間100万文字の音声生成
・組織での利用・管理(5人まで)
・ユーザーのデータはデフォルトでAIの学習から除外
・音声生成APIの利用

Enterpriseプラン(要問い合わせ)
大規模組織向けのカスタムプランです。
・組織での利用人数無制限
・無制限のCoeFont通訳機能
・CoeFont通訳のカスタム辞書機能
・SSO(シングルサインオン)対応
・ユーザーのデータはデフォルトでAIの学習から除外
・既存の動画・音声からのオリジナルAI音声作成

商用利用はできるのか?【結論:有料プランなら可能】

Freeプランの場合

CoeFontの利用規約には、以下の記載があります。

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
無料プランの利用者は、本サービスを営利目的または商業目的で使用することはできません。

つまり、Freeプランでは商用目的での利用が明確に禁止されています。

有料プランの場合

一方、有料プランの説明では、Standardプラン以上で「商用利用」が明記されています。

Standardプランの特徴として:

・クレジット記載なしでの利用
・商用利用

Plus・Enterpriseプランでも同様に商用利用が可能です。

つまり、有料プランであれば、YouTubeでの収益化、企業のプロモーション動画、Web広告などでの商用利用が可能ということです。

※ただし、生成AIで出力したコンテンツを商用利用する場合は、利用規約の解釈や著作権リスクの評価について、社内の法務担当者や専門家にご相談することを強く推奨します。特に大規模な商用展開や重要なビジネス用途での利用前には、必ず専門的な法的助言を求めることが重要です。

AI音声モデルの利用規約

CoeFontでは、AI音声モデルの使用について詳細な規約が定められています。

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
ユーザーは以下のAI音声モデルを利用できます:
a. ユーザーまたはその組織が作成したAI音声モデル
b. 承認を必要としない、本サービス上で公開されているAI音声モデル
c. 承認を必要とする、本サービス上で公開されているAI音声モデル(ユーザーがCoeFontが指定する方法で申請し、許可を得た場合に限る)

使用できるAIボイスモデルは明確に分類されており、承認が必要なモデルについては事前の許可取得が必須となります。

知的財産権の扱い

CoeFontの知的財産権に関する規定は、利用規約第14条で詳しく定められています。

AI音声モデルの権利関係

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
本サービスを使用して作成されたAI音声モデルの知的財産権は、音声モデル作成者とCoeFontが共同で所有し、権利の50%はCoeFontに帰属します。

音声合成データの権利

Freeプランの場合:

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
Freeプランユーザーが作成した音声合成データに関する知的財産権は、AI音声モデル作成者とCoeFontが共同で所有し、権利の50%はCoeFontに帰属します。

Plus以上のプランの場合:

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
ただし、以下の音声合成データについては、知的財産権はデータを作成したユーザー、またはユーザーが組織に所属している場合は組織の管理者にあるものとします…

a.「CoeFont Interpreter」を使用して作成されたデータ
b.Plusプラン以上の有料プランでユーザーが作成したデータ

つまり、Plus以上の有料プランでは、作成した音声合成データの完全な権利がユーザーに帰属します。

禁止事項について

利用規約第15条では、禁止事項が記載されています。一例は以下の通りです。

CoeFontの利用規約
出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
ユーザーは、CoeFontが明示的に許可した場合を除き、以下の行為を行ってはならない。
a. 本サービス、AI音声モデル、または音声合成データを、犯罪的、わいせつ、差別的、名誉毀損的、または社会的に不適切な目的、もしくは公序良俗に反する活動に使用すること。
b. CoeFont、他のユーザー、または第三者の知的財産権、肖像権、プライバシー権、名誉、その他の権利または利益を侵害すること、または間接的にそのような侵害を引き起こすこと。

第三者への提供時の責任

VOICEVOXで生成した音声を使用する際のクレジット表記は必須です。

出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
ユーザーが第三者に本サービスを通じて生成された音声合成データの使用を許可する場合、当該第三者も第17条第1項に定める制限事項の全てを遵守することを保証しなければなりません。

つまり、音声データを他者に提供する際は、提供先にも同じ禁止事項を遵守させる責任がユーザーにあります。

クレジット表記について

第5条第1項および第2項により、Freeプランユーザーには以下の義務があります。

出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
無料プランの利用者は、本サービスで作成されたテキスト読み上げデータを使用する際、「Voiced by https://CoeFont.cloud」を表示しなければなりません。

無料プラン利用者は、ライセンス供与、譲渡、貸与その他の方法による提供を問わず、無料プラン下で生成された音声データを利用する第三者に対し、「Voiced by https://CoeFont.cloud」の表示を義務付ける必要があります。利用者が当該データを第三者にサブライセンスする場合、サブライセンシーに対しても同様の表示義務を課さなければなりません。

CoeFont通訳機能の特別規約

第13条では、CoeFont通訳機能の使用に関する特別な規約が定められています。

出典:Terms of Service(https://coefont.notion.site/Terms-of-Service-2557427ab234802882c9f33b3dbcd619

日本語訳:
「CoeFont Interpreter」を使用して第三者と通信する場合、ユーザーは事前に第三者に通知し、会話内容がCoeFontに送信されることを説明しなければなりません。ユーザーは本機能を利用する前に第三者の同意を取得する必要があります。ユーザーがこの同意を取得しなかったことにより生じた損害について、CoeFontは一切の責任を負いません。また、第三者からの関連する請求は、ユーザーの自己負担と責任において解決しなければなりません。

この機能を使用する際は、相手方への事前説明と同意取得が必須となります。

商用利用時の注意点

データの取り扱い

Plusプラン以上では、「ユーザーのデータはデフォルトでAIの学習から除外」される設定となっているため、機密性の高い企業利用にも適用できます。

契約期間と自動更新

有料サービスの期間は購読日から1か月または1年間で、期限前にキャンセルまたはプラン変更を行わなければ、同一期間・条件で自動更新されます。

まとめ

CoeFontは、適切なプランを選択すれば商用利用が可能なAI音声プラットフォームです。Freeプランでは商用利用が明確に禁止されている一方、Standardプラン以上では商用利用が認められています。

重要なポイントは、知的財産権の扱いがプランによって大きく異なることです。Freeプランでは作成したデータの権利をCoeFontと共同所有する必要がありますが、Plusプラン以上では完全な権利がユーザーに帰属します。

企業での本格的な商用利用を検討している場合は、データのプライバシー保護やAPI利用が可能なPlusプラン以上を選択することをおすすめします。また、どのプランを選択する場合でも、利用規約で定められた禁止事項を遵守し、第三者にデータを提供する際は同様の制限を課すことが必要です。

本記事は2025年9月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。

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