【2025年9月】Bing Image Creatorは商用利用できるのか?利用規約をもとに徹底解説

マイクロソフトが提供する画像生成AIサービス「Bing Image Creator」が、クリエイティブ業界で注目を集めています。無料で高品質な画像を生成できるこのサービスですが、ビジネスでの活用を検討する際に最も重要なのが「商用利用は可能なのか」という点です。

本記事では、Bing Image Creator の商用利用可否について、利用規約の原文を引用しながら詳しく解説します。

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Bing Image Creator とは?

Bing Image Creatorのサイト
出典: Bing Image Creator公式サイト(https://www.bing.com/images/create

Bing Image Creator は、マイクロソフトが提供するテキスト入力(プロンプト)からAIが画像を生成する無料オンラインサービスです。Microsoft アカウント(個人アカウント)で利用でき、ウェブ版、Bingモバイルアプリ、CopilotやEdgeのサイドバーなど複数のプラットフォームで展開されています。

主な特長・機能

1. 高品質な画像生成モデル

・DALL·E 3:従来モデルで安定した画像生成
・GPT-4o:2025年8月に導入された新モデルで、より精緻でリアリスティックな画像生成が可能

2. 生成速度の選択

・Fast(高速生成):1日15回無料、Microsoft Rewards ポイントでさらに高速化
・Standard(標準生成):無制限利用可能だが処理時間が長い

3. セキュリティ機能

・有害または不適切なプロンプトの自動ブロック
生成画像にウォーターマーク付与(商用利用時の大きな制約)
・C2PA準拠のコンテンツ証明でAI生成であることを明示

4. 責任あるAI への取り組み

・アーティスト名や著名ブランドに関するAI生成制限申し立てシステム
・ポリシー違反者への使用制限措置

最新アップデート(2025年8月)

2025年8月6日、GPT-4oモデルがDALL·E 3に加えて正式導入されました。これにより、プロンプトの理解能力や再現力が大幅に向上し、「ムードボード」「プロダクト構想」「創造の探求」など多彩な用途に対応できるようになっています。

商用利用はできるのか?【結論:利用規約上は可能だが実用性に課題】

Bing Image Creator の利用規約における権利関係

Bing Image Creator の利用規約では、生成されたコンテンツの権利関係について以下のように規定されています。

生成コンテンツの所有権について

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
コンテンツの所有権。 マイクロソフトは、オンライン サービス(フィードバックや提案を含む)に提供、投稿、入力、送信、または受信したプロンプト、作成物、カスタマイズ、指示、その他のコンテンツの所有権を主張しません。

マイクロソフトに付与されるライセンス

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
ただし、オンライン サービスを利用し、コンテンツを投稿、アップロード、入力、提供、または送信することにより、あなたはマイクロソフト、その関連会社および第三者パートナーに対し、プロンプト、 作成物、カスタマイズ、および関連するコンテンツを、その事業運営(マイクロソフトサービスを含むがこれらに限定されない)に関連して利用する権利(以下を含むがこれらに限定されない)を付与するものとします。具体的には、プロンプト、作成物、および提供したその他のコンテンツを複製、配布、送信、公開表示、公開実行、複製、編集、翻訳、再フォーマットする権利、およびオンラインサービスのサプライヤーに対し、これらの権利を再許諾する権利を含みます。

この条項により、ユーザーはマイクロソフトに対して生成したコンテンツの広範な利用権限を許諾することになります。マイクロソフトは、ユーザーが作成したプロンプトや画像を、事業運営に関連してあらゆる用途で自由に使用・加工・再配布できる権利を得ることになり、さらにこれらの権利を第三者に再許諾することも可能となります。

商用利用の条件と注意点

所有権の帰属

利用規約では、ユーザーが生成したコンテンツの所有権はユーザーに帰属することが明記されています。これにより、法的には商用利用が可能です。

ウォーターマークによる実用性の制約

ただし、Bing Image Creator で生成される画像には必ずウォーターマークが付与されます。このウォーターマークは除去できないため、商用利用において重大な制約となります。

・プロフェッショナルな用途では透かしは不適切
・ブランディングや広告素材としての利用が困難
・クライアントワークでの使用は品質面で問題

このため、利用規約上は商用利用可能であっても、実際のビジネス用途には適していないのが現状です。

マイクロソフトへのライセンス許諾

ただし、サービス利用により、マイクロソフトに対して広範なライセンスを許諾することになります。

無償利用とライセンス料

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
本契約に基づき提供されたユーザーのコンテンツの使用に関して、対価は支払われません。マイクロソフトは、ユーザーが提供するコンテンツを掲載または使用する義務を負わず、マイクロソフトは、独自の裁量により、いつでもコンテンツを削除する権利を有します。

マイクロソフトがユーザーのコンテンツを利用する場合でも、ユーザーに対価は支払われません。

利用者の保証義務

コンテンツの権利に関する保証

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
ユーザーは、本規約に記載されているコンテンツに対するすべての権利を所有しているか、その他の方法で管理していることを保証し、表明します。これには、コンテンツを提供、投稿、アップロード、入力、送信するために必要なすべての権利が含まれますが、これらに限定されません。

ユーザーは、使用するプロンプトや素材について適切な権利を有していることを保証する必要があります。

行動規範と禁止事項

禁止されている利用方法

Bing Image Creator の利用規約では、以下の用途での使用が明確に禁止されています。

有害なコンテンツの生成禁止

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
オンラインサービスを使用して不適切なコンテンツや素材を作成または共有しないこと。マイクロソフトは、オンラインサービスを使用してアダルトコンテンツ、暴力や残虐な内容、憎悪的なコンテンツ、テロリズムや暴力的過激主義コンテンツ、暴力の美化、児童の性的搾取や虐待素材、またはその他の不快もしくは冒涜的なコンテンツを作成または共有することを許可しません。

個人への害を防ぐ義務

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
自身や他者に危害を及ぼす行為を行わないこと。他者をいじめ、虐待、脅迫、威嚇する目的で、または個人、組織、社会に危害を及ぼす目的で、コンテンツを作成または共有しないこと。

詐欺的・誤解を招くコンテンツの禁止

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
詐欺的、虚偽、または誤解を招く行為を行わないこと。他者を誤解させたり欺いたりする可能性のあるコンテンツの作成または共有を試みないこと。これには、例えば、偽情報の作成、詐欺を助長するコンテンツの作成、または欺瞞的ななりすましが含まれます。

プライバシーと個人情報保護

他者のプライバシー侵害の禁止

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
他者のプライバシーを侵害する行為を行わないこと。他者のプライバシーを侵害する可能性のあるコンテンツの作成または共有を試みないでください。これには、個人情報の開示(いわゆる「身元特定」)が含まれます。オンラインサービスを利用して顔認識や本人確認の目的で使用してはなりません。他者の同意なしに撮影した写真や動画、音声記録を、個人の生体認証識別子、生体情報の処理、またはその他の目的で入力してはなりません。

これらの禁止事項に違反すると、アカウント停止や法的責任を問われる可能性があるため、注意が必要です。

知的財産権の保護

他者の権利侵害の禁止

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
他者の権利を侵害しないこと。知的財産権を含む他者の法的権利を侵害するためにオンラインサービスを使用することを試みないでください。

マイクロソフトの免責と利用者の責任

サービスの性質に関する免責

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
保証なし;表明または保証なし;ユーザーの補償。当社は、オンラインサービスを継続的に開発および改善する計画ですが、オンラインサービスの動作方法または意図したとおりに機能することについて、いかなる保証または約束もいたしません。当社は、必要と判断した場合、オンラインサービスの速度を制限する場合があります。当社は、必要と判断した場合、機能を追加または削除する場合があります。オンラインサービスはエンターテイメント目的での提供であり、エラーがないことを保証するものではありません。オンラインサービスは期待通りに動作しない場合があり、不正確、不完全、または誤った情報を生成する可能性があります。オンラインサービスに依存せず、いかなる種類の助言としても使用しないでください。オンラインサービスの利用は、ユーザー自身の責任において行ってください。

要するに、Bing Image Creator はエンターテイメント目的のサービスであり、生成コンテンツの正確性や第三者権利の非侵害について一切の保証がありません。利用時は全てユーザーの責任となります。

著作権侵害に関する免責

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

マイクロソフトサービス契約の第12条を何ら制限するものではありませんが、明確さを期すため、マイクロソフトは、オンライン サービスによって作成されたいかなるコンテンツについても、あなたが使用するコンテンツのその後の利用において、第三者の権利(著作権、商標権、プライバシー権、パブリシティ権、名誉毀損を含むがこれらに限定されない)を侵害しない旨のいかなる保証または表明も行いません。

利用者の免責義務

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
ユーザーは、オンラインサービスからのコンテンツを、行動規範および適用法に従い、第三者の権利に従って使用する必要があります。さらに、ユーザーは、オンラインサービスの使用、オンラインサービスからのコンテンツや生成物のその後の利用を含む)および本契約、マイクロソフト サービス契約、行動規範の違反、または適用される法律の違反に起因または関連するいかなる請求、損失、費用(弁護士費用を含む)について、マイクロソフト、その関連会社、従業員、およびその他の代理人を免責し、損害を与えないことに同意します。

この免責条項により、利用で生じた問題(著作権侵害、プライバシー侵害、名誉毀損など)の責任と費用は全てユーザーが負担することになります。

データの取り扱いとプライバシー

Microsoft プライバシーステートメントの適用

Bing Image Creator の利用には、Microsoft プライバシーステートメントが適用されます。

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
オンラインサービスの使用は、オンラインサービスの使用に関連する情報の収集、使用、開示について説明するマイクロソフト プライバシーステートメントにも従います。

収集される個人情報

マイクロソフト プライバシーステートメントでは、以下の個人情報の収集が明記されています。

身元情報:氏名、年齢、職業、性別等
連絡先情報:電話番号、住所、メールアドレス
技術的および利用データ:IPアドレス、ログインデータ、ブラウザセッション、位置情報データ、ページビュー統計、デバイス・ネットワーク情報等
プロファイルデータ:Microsoft アカウントのユーザー名・パスワード、プロフィール画像、投稿・共有コンテンツ、サポートリクエスト等

サービス停止・アカウント制限について

規約違反に対する措置

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
行動規範の重大な違反または繰り返しの違反は、違反が発生したオンライン サービスからの一時停止、または場合によってはすべてのオンラインサービスおよびその他のサービス(Microsoft サービス契約で定義されるもの)からの停止をもたらす可能性があります。

サービス停止・中止の権利

Bing Image Creatorの利用規約
出典:Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use(https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator

日本語訳:
第3項に加え、当社は、いかなる理由においても、いつでも、一部またはすべてのオンラインサービスを提供またはサポートすることを一時停止または中止する権利を留保します。この措置は、一部の顧客またはすべての顧客に対して適用される場合があります。

まとめ

Bing Image Creator は利用規約上、生成されたコンテンツの所有権がユーザーに帰属するため法的には商用利用が可能です。しかし、生成される全ての画像に除去不可能なウォーターマークが付与されるため、実際のビジネス用途では重大な制約となります。

アイデア検討や内部資料作成など限定的な用途では活用できますが、広告素材やクライアント向け成果物など、プロフェッショナルな商用利用には適していません。また、サービス利用によりマイクロソフトに広範なライセンスを許諾することになり、第三者の権利侵害や規約違反に関する責任は全てユーザーが負うことになります。

本格的な商用利用を検討している方は、ウォーターマークのない有料の画像生成サービスの利用をおすすめします。

本記事は2025年9月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。

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