Canvaは、テンプレート、写真、イラスト、フォントなどの豊富なデザイン素材を提供するビジュアルコミュニケーションプラットフォームです。近年、生成AI機能も搭載され、テキストから画像生成、AIライティング、写真編集など、より高度なデザイン制作が可能になりました。
しかし、AI生成コンテンツを商用利用する際には、ライセンスや利用規約への理解が不可欠です。本記事では、Canva AIの商用利用について、最新の利用規約をもとに詳しく解説します。
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【2025年最新】画像生成AIのおすすめ6選|料金・商用利用を制作会社が徹底比較
もし、この記事を読み進める中で「AIを自社の宣伝・広告課題の解決に活用したい」「社内向けにAI活用の勉強会を開催したい」と感じられたなら、私たちがお力になれるかもしれません。まずはお気軽に、記事の末尾かお問い合わせからご相談ください。
Canva AIとは?

Canva AIは「Magic Studio」として提供される包括的なAI機能群で、以下のような機能が利用できます。
主要なAI機能
・Magic Write(AIライティング):テキスト生成、要約、翻訳
・Magic Design(AIデザイン生成):テキストや画像から自動デザイン作成
・Magic Media(AI画像・動画生成):テキストから画像・動画を生成
・Magic Edit(AI写真編集):背景削除、不要物除去、要素抽出・移動
・AI プレゼンテーション作成:スライド自動生成とナレーション音声生成
最新アップデート
1. Google Veo 3 モデル搭載「Create a Video Clip」
Googleの最新動画生成AI技術を活用し、テキストや音声の入力だけで高品質な動画クリップの生成が可能になりました。
2. Visual Suite 2.0 リリース
AI機能を統合したスプレッドシート機能と、大量のデザインを一括生成できる機能が追加されました。
3. Anthropic Claude 連携(MCP導入)
外部のAIアシスタントとの連携により、より自然な言語でのデザイン制作が可能になりました。
日本での利用について
Canvaは、メールアドレスやID連携で登録でき、モバイルアプリ(iOS/Android)もあります。
Canvaの料金プラン

2025年8月現在、Canvaでは無料プランと有料プランが提供されています。
・Canva無料(¥0):基本的なAI機能を制限付きで利用可能
・Canvaプロ(¥1,180/月):AI機能を含むプレミアム機能が無制限利用
・Canvaチームズ(¥1,500/月):チーム向け機能とAI機能が利用可能
・Canvaエンタープライズ(要問合せ):セキュリティ強化とリアルタイムのチーム共同作業機能など利用可能

また、幼稚園から高校までの教育機関及び非営利団体は、無料でプレミアム機能を利用できます。
商用利用はできるのか?【結論:可能だが条件あり】
基本的な利用許可
AIサービスに関する利用規約によると、AI生成コンテンツの商用利用は基本的に可能です。ただし、いくつかの重要な条件があります。
出力の所有権と責任

生成されたコンテンツの所有権はユーザーに帰属します。
一方で、以下の重要な事項があります。
AIサービスに入力するテキスト、またはアップロードする画像またはその他のコンテンツ(「入力」といいます)、および結果として生成される画像またはテキストなどの素材(「出力」といいます)に対しては、お客様が責任を負います。
※生成AIで出力したコンテンツを商用利用する場合は、利用規約の解釈や著作権リスクの評価について、社内の法務担当者や専門家にご相談することを強く推奨します。特に大規模な商用展開や重要なビジネス用途での利用前には、必ず専門的な法的助言を求めることが重要です。
商用利用時の必須条件
AI生成であることの明示義務

商用利用する場合、AI生成であることを明確に表示する必要があります。
利用規定の遵守
AI生成コンテンツも、Canvaの一般的な利用規定に従う必要があります。

以下のような用途は禁止されています。
・ヌード、またはわいせつなポーズ、体液、その他の不敬な内容を含む衝撃的なコンテンツを生成すること
・選挙運動の宣伝用などの政治的コンテンツを生成すること
・医療に関するアドバイスや、治療、予防、診断、または病気の伝染などに関するコンテンツを提供すること
・法律または金融に関するアドバイスを提供すること
Canva AIで生成したコンテンツは商用利用が可能ですが、AI生成であることの明示とCanvaの利用規定遵守が必須条件となります。
料金プラン別の商用利用制限
無料プランでの商用利用
無料プランでもAI機能の基本的な商用利用は可能ですが、生成回数に制限があります。
有料プランでの商用利用

Canvaプロやチームプランでは、AI機能の商用利用に関してより多くの権利が付与されます。ただし、単体のアイテムとしてコピー、ダウンロード、配布は禁止されています。
教育版での商用利用制限

有料プランでは商用利用の制限が少なくなりますが、教育版では営利目的での利用は禁止されています。
AI生成コンテンツの公開・共有時の注意事項
SNSや公開時のルール

具体的な条件として:
・「出力」を共有またはストリーミングする前に手作業によるレビューを実施する
・コンテンツをお客様の名前または企業に帰属させる
・コンテンツがAIにより生成されたことを、すべてのユーザーが見落とすまたは誤解することのない方法で示す
著作・出版での利用

書籍などの出版物での利用も可能ですが、以下の条件を満たす必要があります。
・出版するコンテンツをお客様の名前または企業に帰属させている
・コンテンツの作成におけるAIの役割を、すべての読者が見落とすことのない方法で、また一般的な読者が十分に理解しやすい方法で明確に開示している
SNSや出版での利用は可能ですが、AI生成であることの明示と事前レビューが必要です。
データプライバシーとテクノロジーパートナー
第三者との情報共有
重要な注意点として、AI機能の利用時にはデータが第三者と共有される場合があります。

機密情報の取り扱い
商用利用の際は、機密情報や個人データを入力に含めないよう注意が必要です。

入力データはOpenAI等の第三者と共有される可能性があるため、機密情報は含めないことが重要です。
よくある質問と注意点
Q: AI生成画像を商品パッケージに使用できますか?
A: 基本的に可能ですが、AI生成であることの表示とCanvaの利用規定遵守が必要です。
Q: 生成したコンテンツの著作権は誰にありますか?
A: ユーザーに帰属します。
Q: 教育版アカウントで商用利用はできますか?
A: 教育版での商用利用は禁止されています。
まとめ
Canva AIの商用利用は可能ですが、AI生成であることの明示が必須条件となります。有料プランでは制限が少なく、より自由な商用利用が可能ですが、教育版では営利目的の利用は禁止されています。また、入力データが第三者と共有される可能性があるため、機密情報の取り扱いには十分注意が必要です。商用利用を検討する際は、最新の利用規約を確認し、適切なプランを選択することをおすすめします。
本記事は2025年8月時点の情報に基づいて作成されています。生成AI技術は日々進化していますので、最新の情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
Canva AIと他のツールを徹底比較
今回解説したCanva AIを含め、主要な画像生成AIツールを、料金や機能、商用利用の条件で横断的に比較したまとめ記事もご用意しています。他の選択肢も検討したい方は、ぜひこちらもご覧ください。
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